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メンヘラおばさんの日常

精神障害者向けの作業所とか事業所とかそういうもののまとめ

 こんにちは、メンヘラおばさんです。

 だいぶ前に明けましておめでとうございました。

 

 来週から就労移行支援事業所に通います。これはB型作業所とは異なるものです(見学に行くまで作業所だと思っていました、私は)。

 ですので、今日はその辺の違いについて書いておきたいと思います。

 

B型作業所

 先に見学に行ったのは、電車と徒歩で通えるB型の作業所でした。

障害福祉サービスの内容|厚生労働省

16 就労継続支援B型(非雇用型) 通常の事業所に雇用されることが困難な障害者のうち、通常の事業所に雇用されていた障害者であって、その年齢、心身の状態その他の事情により、引き続き当該事業所に雇用されることが困難となった者、就労移行支援によっても通常の事業所に雇用されるに至らなかった者、その他の通常の事業所に雇用されることが困難な者につき、生産活動その他の活動の機会の提供、その他の就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練、その他の必要な支援を行います。

  この場合、通常の雇用契約は締結されません。あくまでも「就労支援サービスを受ける」ための施設なので、おちんぎんは支払われません。逆に、場合によっては利用料がかかります。作業によっては内職レベルの工賃が出ます。B型作業所で生活費を稼ごうというのは無理な話である、ということになります。あくまで社会生活に慣れる、規則正しい生活を送る、みたいなことを目標とした施設だと思います。

 

 私が見学した施設は、普通の民家を一軒丸ごと借りて運営されていました。なので、施設内に作業用スペースみたいなものがあまりないんですね。利用者は毎朝作業所に集合した後、作業所が所有する車に分乗して、お仕事を提供してくれる会社へドナドナと送られていきます。そこで数時間委託された作業を行って、昼になると一旦作業所に帰ってきます。体調のあまりよくない人は、午前中は作業所に残って、スタッフと一緒に人数分の昼食を作ります。で、帰ってきた人たちと一緒にお昼を食べます。午後はまた別の会社にドナドナされたり、作業所内の部屋(といっても民家なので普通の和室)で内職的な作業をしたりします。夕方には解散。

 施設長さんやスタッフさんはいい人たちで雰囲気はよかったんですが、「結局車での移動が必要」「みんなで仲良くお昼ごはん」というのが私にとっては大きな負担に感じるので、通所はお断りしました。

 

 作業所内ですべてが完結する(車移動がない)ところももちろんあるのですが、その場合作業所に行くまでに車やバスに乗らなければならないという事象が発生するんですね(田舎なので)。で、そこでやる作業も空き缶つぶしたり農作業したりパン焼いたりみたいなのが多くてですね……メンヘラおばさんには適性ないと思うんですね、そういうの……。

 

就労移行支援

 次に見学に行ったところです。来週からメンヘラおばさんはここに通います。

障害福祉サービスの内容|厚生労働省

14 就労移行支援 就労を希望する65歳未満の障害者であって、通常の事業所に雇用されることが可能と見込まれる者につき、生産活動、職場体験その他の活動の機会の提供その他の就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練、求職活動に関する支援、その適性に応じた職場の開拓、就職後における職場への定着のために必要な相談、その他の必要な支援を行います。

  こちらもB型作業所と同じく、雇用契約は締結されません。B型作業所における「就労訓練」の部分にスポットを当てた事業所になります。ものすごく雑に言えば「障害者が就職するための、民間経営の塾」みたいなもんです。やっぱり場合によっては利用料がかかりますし、2年間の利用期限もあります。B型作業所のスタッフさんいわく「超特急で就職するためのラインに乗る」ようなものだそうです。事業所としては、「年に何人就職させたか」みたいなところが評価される基準になりますので、そりゃあまあ超特急にならざるを得ないであろうなと思われます。

 

 私がなんでここに通うことを決めたかというと、立地です。ただそれだけです。

 駅徒歩5分圏内のオフィスビル内にあり、午前と午後に作業時間があることは同じですが、作業内容に「パソコン」があります。わーいパソコン。メンヘラおばさんパソコン大好き。

 お昼ごはんは昼休みの1時間にすませてくださいというだけで、外食もOK。というか、外食できる店が近くにいろいろあります。コンビニもあります。みなさん内向的な方が多いので、無言でもくもくとお昼休みを過ごす人が多いそうです。いいねいいね。昼休みぐらい1人になりたいよね。

 ほかの会社から委託を受けて清掃などのお仕事に行く場合もありますが、遠くても徒歩10分圏内だそうです。車に乗らなくてもいい……それだけで気分が高揚します。いやっふ~。

 

 ちなみに体験を2日やったのですが、「今まで一度も職業に就いたことがない」雰囲気の人が多くて、物足りない人には物足りないだろうなと思いました。ここで新しく学べることって、あんまりないもん。しかしまあ「朝ちゃんと起きて、起きている間は目の前の作業に集中する」という訓練にはなるなと思って通所を決めました。

 

 その他の事業所についてもメモしておきます。

 

自立訓練

 家から一番近いので、見学に行こうと思っていたけど行かなかったのがこちらです。

障害福祉サービスの内容|厚生労働省

12 自立訓練(生活訓練) 知的障害又は精神障害を有する障害者につき、障害者支援施設若しくはサービス事業所に通わせ、当該障害者支援施設若しくはサービス事業所において、又は当該障害者の居宅を訪問することによって、入浴、排せつ及び食事等に関する自立した日常生活を営むために必要な訓練、生活等に関する相談及び助言、その他の必要な支援を行います。

  「お仕事への第一歩」的なチラシを見てB型作業所と勘違いしたのですが、実際は自立訓練の事業所でした。提供されるサービスの第一段階が「外へ出られないお子様のためにご自宅まで訪問します」となっていて、引きこもりの人などを対象にしているようです。やっぱり民家を丸ごと借りていて、内職的なアレをするのだそうです。あとやっぱり畑も耕すっぽいです。

 

社会的事業所

 いちばん初めに見学に行ったところですね。

nikon-deux.hatenablog.jp

  ここ以外にも事業所はあるのですが、軽く忠告されたのが「身体も知的も精神も関係なくごった煮状態になる」というところです。作業所は多くが「身体中心」「知的中心」「精神中心」のところに分かれていて、分かれているがゆえにできる配慮というものがあります。重複している人も多くいますが、私のように単純に「うつ」しかない人にとっては、精神に特化したところのほうが通いやすいように思います。

 

A型作業所

 誰からも勧められなかったので、見に行っていないのがこちらです。

障害福祉サービスの内容|厚生労働省

15 就労継続支援A型(雇用型) 企業等に就労することが困難な者につき、雇用契約に基づき、継続的に就労することが可能な65歳未満の者下記の対象者に対し、生産活動その他の活動の機会の提供、その他の就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練、その他の必要な支援を行います。

  雇用関係を結ぶので、契約期間中はぎっちり働かないといけなくて、保障されるのは最低賃金だけという……。精神の場合、週5フルで働ける体力があるなら一般雇用でよくね?とも思うのですが……まあ、面接で絶対落とされる、受かっても先天的に職場になじめない、健常者とくらべると仕事ができない、気質的にブラック企業にカモられやすい、等々の理由により、必要とする人がいる、かもしれない……。

 

 ハートネットTVでこんな特集もありました

食い物にされる"福祉" ―障害者の大量解雇問題を追う― - NHK福祉ポータル ハートネット

 なので、ちょっと今はA型は考えていない、ですね……。

 

 

 以上、長々と書きましたが、作業所巡り以降に得た知識としてはこんな感じです。

 作業所を回るにせよ、どこぞの事業所と契約を決めるにせよ、いろいろと面倒なお手続き的なものがあり、その辺をサポートしてくれる人が必要になります。個人でもできるんだろうとは思いますが、すごく面倒そうです。書類が。

 メンヘラおばさんと同じように就活で詰んだメンヘラ各位におかれましては、まずは相談できるところを探して見てはいかがでしょうか。少なくとも親や友達に相談するよりはマシな答えが得られるんじゃないかと思います(私の場合はそうでした)。

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