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メンヘラおばさんの日常

氷河期世代の正社員化に期待してもいいですか

氷河期世代を正社員化、採用の企業に助成へ : 政治 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

 そうですか。

 メンヘラおばさんはバッチリ枠内に入っているので、来年度からの就業を目指せば正社員雇用ワンチャンあるってことですね。やったわ。

 

 ……と思ったけど、とある会社のことを思いだしてしまいました。

 「若年者トライアル雇用」ってアレ、まだやってるんですかね。

 

  実は、とある会社でバイトをしていたときの話なのですけれども(知り合いのつてで正社員にならないかと声をかけられたのですが、車の運転ができないと無理な仕事だったので、ちょっとだけ内勤アルバイトをしました)。

 内勤アルバイトはまあ普通の時給800円とかのアレだったんですけど、社員の方々の労働環境が、まあブラックというかブラックホールというかすべてを飲み込む暗黒面みたいなアレで。業務量とクオリティに対する人間の数と賃金の額が全く釣り合わないことが猿にもわかるレベルのアレで。それでもなぜ社員さんたちが辞めないかっていうと、自分が飛んだらお客さんに対して悪いなっていう気持ちと、すべての時間を会社に吸い取られてしまっているので転職活動する時間がそもそもないっていう根本的な問題によるもので。これ労基入ったら即死するなっていうかその前にいつ社員さんが居眠り運転で事故ってもおかしくないなっていう、まあそういう、日本によくある会社の中の一つだったんですけど。

 

 でね。人手が足りないから常にハローワークに求人広告出してるわけです。

 「若年者トライアル」で。

www.mhlw.go.jp

 そしたら20代の活きのいい若者が結構応募してきて、社長、ホイホイ採用するんですね。採用するだけ。採用したら即現場。先輩について近畿圏一帯を車で疾走しながらOJT。で、即1人で現場。朝7時ぐらいから夜10時ぐらいまでは働くんじゃないかな、たぶん(アルバイトは定時で帰れたので終業時間は知りません)。

 まあそんなの続きませんよね。長年つきあったお客様でもいない限り、「あの人のために頑張ろう」的な気持ちは持てない。だいたい3か月以内に、みなさん自己都合で退職されました。

 だいたい3か月以内。ここポイント。

若者雇用促進法に基づく認定事業主が、35才未満の対象者に対してトライアル雇用を実施する場合、1人あたりの支給額が最大5万円(最長3ヵ月)となります。

  はい。というわけで、3か月はお給料のうち月最大5万円を、事業主は払わなくて済むわけなんですねー。たとえば月給18万円で募集したとして、実際に会社が払うのは月給13万円だけでいいんですよー。すごいなー。お得だなー。

 ろくな研修もせずに現場に放り出しても、2,3か月稼働してもらえれば、その場つなぎとしては十分機能します。なおかつ、3か月以内に「自主退職」を申し出てくれれば完璧ですねー。笑顔で送り出して、次の犠牲者志望者を採用すればいいんですよー。ここまで、法に触れる行為は何一つしてないんですよー。社長すごいなー。頭いいなー。

 

 ……とまあ、そういう現場をこの目で見てしまったので、噂の「氷河期世代助成金」についても同様のことが起こりうるんじゃないのー、と思うわけですよ。制度をうまいこと使って合法的に補助金からめとる方法を、事業主はいくらでも考えますよ。ある意味天才的だなと思いますよ。そんな天才的な人たち相手に、安易に「補助金出します」なんてえのはあまりにも性善説に寄りすぎだし、税金の入った財布を開いて「どうぞ好きなだけお持ち帰りください」と言っているようなものだし、もう端的に言うと無知蒙昧。補助金出したら物事がうまくいくなんて金輪際思うな。現実を知れ。

 というわけで期待しません。